研 修 会
その4

「針葉樹(スギ・ヒノキ)原木でのキノコ栽培」
1. 平成22年1月28日(木)、北はりま森林組合(多可郡多可町豊部)で研修会があり、会長・副会長等が参加しました。
管理人は仕事のため参加できませんでした。

2. 講師は、兵庫県立農林水産技術総合センターの森林林業技術センター資源部の藤堂さんです。
(1) きのこの生活形
大きく二つに分けられる。
1つは、水・無機質栄養分・原木からの養分(糖)を菌根から吸収するもの(菌根性きのこ)
もう一つは、きのこが酵素を出し原木の複雑な栄養分を糖に分解して吸収するもの(腐生性きのこ)
(2) 兵庫県のきのこ生産
・県内で大きな施設栽培を行っていた業者が撤退。培地材料の高騰。
・原木マイタケのような小ロッドの作物が出てきた。道の駅や直売所で販売。
・原木によるきのこ栽培のセンターへの問い合わせの増加。
(3)
消費者の求める商品
・安全安心な国産の商品。
・生産者の顔の見える新鮮な商品。直売所が人気。
(4) 直売所商品としてのきのこ
・シイタケをメインに、ヒラタケ、ナメコが並んでいる。
・シイタケのほかに商品となりそうなきのこは?
・10種類以上のきのこが栽培可能。
・真夏以外は発生が可能。
・発生時期の異なるきのこを選ぶ。
(5) 原木栽培可能なきのこ
・ヒラタケ、アラゲキクラゲ、エノキダケ、シイタケ、ナメコ、クリタケ、タモギタケ、ムキタケ、マイタケ、ヤマブシタケ
(6) スギ・ヒノキの原木を利用したきのこ栽培
・ナメコ、クリタケが栽培できる。
3. スギ・ヒノキの原木を利用したナメコの作り方
(1) 普通原木栽培
・スギ・ヒノキは乾きやすいので、植菌の直前に切る。
・原木の口径の2〜3倍程度の植菌をする。
・雨がよく落ち、風通しがよく、排水のいいところで、寝かして半分ほど土に埋め、寒冷紗(遮光率70%以上)をかける。
・4月下旬から5月上旬、寒冷紗を1重にする。
・植菌の年の秋、気温が15度を下回ってくると発生する。
・ナメコは高い湿度で発生するため、少量の水が長時間かかること。
・スギ原木の水分の抜け方が均一ではないため、発生ムラが多い。
(2) 短木断面栽培
・スギ・ヒノキは乾きやすいので、植菌の直前に切る。
・太い原木(15cm以上)が適している。
・15cmぐらいの長さに玉切りをする。
・ナメコ(オガ植菌)、米ぬか、原木切断時のオガクズを、1:2:4(体積比)で混ぜて、適量の水を加えて混ぜる。水の目安は、培地を硬く握って水が垂れる程度がいい。
・培地を、原木の切断面に塗り、隙間が出来ないようにもう一つの原木と重ねる。
・2個の原木をガムテープで固定する。
・雨がよく落ち、風通しがよく、排水のいいところで、原木を積み、寒冷紗をかけて梅雨明けまで置いておく。
・梅雨明け頃に原木をばらして、植菌した木口を上にして、半分ほど土に埋め、寒冷紗をかけておく。
・植菌の年の秋、気温が15度を下回ってくると発生する。
・ナメコは高い湿度で発生するため、少量の水が長時間かかること。

スギナメコの発生の様子
愛媛県中予地方局久万高原森林林業課のHP

4. スギ・ヒノキの原木を利用したクリタケの作り方
  ・ナメコと比べると、乾燥気味の原木を好む。
・伐採してから1,2ヶ月経過した原木は1m原木とする。
・伐採して1ヶ月以内の原木は20cm原木とする。
・菌の回りが遅いので、原木の直径の3〜4倍程度の植菌をする。
・発生は、植菌の年の翌年の秋かその翌年の秋。気温が10度から15度で発生。
・木口から発生せず、地際から発生。

5. 食べ方
  ・ナメコは、網焼き、バター炒め、天ぷら、から揚げ
・クリタケは、油と味噌の相性がいい。
6. 研修会の様子
机上研修の後、短木断面栽培の実地研修がありました。